タロットリーディング/小アルカナ解説  ワンド(棒)のカード

小アルカナ解説 ワンドのカード

小アルカナのカードの意味

小アルカナは全部で56枚あり、「剣(ソード)」・「棒(ワンド)」・「聖杯(カップ)」・「金貨(ペンタクル)」の4つのスートに分かれています。
それぞれが、エースと2~10の数札、ペイジ・ナイト・クイーン・キングの14枚で構成されています。

小アルカナのカードの意味は、大アルカナの意味と比べ、目先の現実的なこまごまとした事柄を指し示しています。また、小アルカナと大アルカナと合わせて78枚のカードで占うことにより、目先の現実に関する具体的な解決策を読みとりやすくなります。

棒は四元素の中では「火」に属します。
一般的には、トランプの「クラブ」の原型とされていますが、色々と文献を紐解いて見ると、どうやら「ダイヤ」の原型だったようです。ワンドのカードは強いエネルギーや希望を意味するカードです。

  1. ワンドのエース

    ワンドのエース

    掲げられた1本の棒は、無限の可能性と希望の象徴です。芽吹いている若葉は、あふれるばかりの生命力を表し、このカードは、全てのものの始まりと、あらゆる可能性を表すカードです。
    これは、小アルカナのカードの中で、最も良い意味をもたらすカードとも、言われています。

    • 正位置・希望 ・チャンス ・事の始まり ・可能性
    • 逆位置・やる気が出ない ・精力減退
  2. ワンドの2

    ワンドの2

    地球儀を手にした男が、無表情のままに、遠くを見つめています。この辺り一帯は、彼の土地なのでしょう。新たな貿易の計画でも、思案しているのでしょうか。彼の屋敷でもある足元には、欲望や情熱を表す赤いバラと、純真さを表す白いユリが交わった紋章があります。

    • 正位置・構想を練る ・支配する ・安定
    • 逆位置・驚き ・アクシデント
      ・想定外の状況
  3. ワンドの3

    ワンドの3

    大地にしっかりと立ち、河岸の向こうを見つめる男の後ろ姿は、希望に満ちあふれています。
    彼の目の前には、今まさに、無限の可能性が広がっています。そして、未来に向けての新しいプロジェックトが成功するのを思い浮かべて、胸を高鳴らせているのでしょう。

    • 正位置・希望 ・明るい見通し
      ・交渉の成功
    • 逆位置・気迷い ・切望
  4. ワンドの4

    ワンドの4

    花飾りのアーチの向こうには、白い大きな館があり、人々が幸せそうに団らんしているのが見えます。二人の女性がこちらに気づいて、花束を振りながら歓迎してくれています。
    平和で安らぎに満ちた帰る場所があるからこそ、人は生きていけるのかも知れません

    • 正位置・安らぎ ・幸せ
      ・家庭の愛 ・安心 ・平和
    • 逆位置・安らげる場所を探す ・蜃気楼
  5. ワンドの5

    ワンドの5

    それぞれに棒を手にした若者達が、戦闘の演習をやっています。しかしそれぞれの意見はまとまらず、全員の足並みは、揃いそうもありません。誰もが、自分の意見を主張して譲らない為に、もうしばらくは、混沌とした不毛な状態が続いてしまいそうです。

    • 正位置・葛藤 ・抗争 ・実力をつける
    • 逆位置・混乱 ・成果が出ない
      ・烏合の衆
  6. ワンドの6

    ワンドの6

    月桂樹をつけた棒を高らかに掲げて、今、若者達が遠征から帰ってきました。どうやら、戦いに勝利したようです。基本的にこれは、勝利や達成を表すカードですが、勝利に浮かれる事なく、常に謙虚な心を持つように、というメッセージカードでもあります。

    • 正位置・朗報 ・勝ち取る ・結果が出る
    • 逆位置・期待外れ ・結果が出ない
      ・失望
  7. ワンドの7

    ワンドの7

    一人の若者が、6人の相手を敵にして、果敢に戦っています。彼の立っている所は小高い丘の上で、戦いは有利である事を示しています。不意を突かれて、あまりに慌てていたせいか、彼のはいている左右の靴は、別々のものになってしまっています。

    • 正位置・有利な戦い ・展開する ・自信
    • 逆位置・不利な状況 ・優柔不断
      ・圧倒される
  8. ワンドの8

    ワンドの8

    このカードの棒は、時の流れを表しています。時が過ぎるのは、本当にあっという間であり、「光陰矢の如し」とは、よく言ったものです。このカードは、今目の前に飛来しているチャンスを、素早くつかみ取るように、というメッセージでもあります。

    • 正位置・速い時の流れ
      ・事態が急展開する ・急ぐ
    • 逆位置・緩やかな時の流れ ・停滞する
  9. ワンドの9

    ワンドの9

    戦いの準備はできました。男の額の包帯は前の戦いの失敗で、怪我を負った事を表しています。
    男は一本の棒を支えにして立ち、その表情は、なんとなく怯えているようにも見えます。しかしながら、屈強な精神力を持つ彼は、前の失敗の経験を生かし、二度と同じ轍を踏む事はないでしょう

    • 正位置・準備万端 ・守りに徹する
      ・強靭さ
    • 逆位置・準備不足 ・心の弱さ ・不安
  10. ワンドの10

    ワンドの10

    10本の棒を抱えて運ぶ男の足取りはおぼつかず、今にも倒れてしまいそうです。彼の視界は、持っている棒で塞がれ、前も見えていません。これは、たった一人で間違った方向に行かない為にも、全てを一人で抱え込もうしないで、他者の協力を仰ぐべきだ、というメッセージです。

    • 正位置・過労 ・責任の重圧
      ・ストレスがたまる
    • 逆位置・無駄骨折り ・徒労 ・放棄
  11. ワンドのペイジ

    ワンドのペイジ

    若者が1本の棒を持ち、誰かの声明を伝えています。彼は、とても誠実で、信頼できる人物です。
    このカードは、何かの知らせが来る事や、信頼できる人物の影響がある事を示して、出ている事が多いでしょう。そして、それは非常に喜ばしい結果を、もたらせてくれます。

    • 正位置・信頼できる ・誠実な人
      ・心強い味方
    • 逆位置・裏切り ・返事が来ない
      ・不誠実
  12. ワンドのナイト

    ワンドのナイト

    あばれ馬を乗りこなしながら、騎士は焦る気持ちにかられながらも、目的地へ向かって急いでいます。彼の馬は、前足を高く掲げ、その次の瞬間には、大空に向かって駆け出していきそうな勢いです。この騎士は、困難に負けない、強い意志と情熱を秘めた人物です。

    • 正位置・行動する ・強い意志 ・出発 ・移動
    • 逆位置・驚く ・妨害 ・トラブル
  13. ワンドのクイーン

    ワンドのクイーン

    一本の棒とひまわりを手にした女王は、足をひろげて座っています。彼女は、情熱的で、母のような包容力にあふれています。パメラ・コールマン・スミスが描いたこの絵は、実在の人物である、イーディス・グレイグという女性をモデルにしたもので、彼女は実際、黒猫を飼っています。

    • 正位置・母親の影響 ・包容力頼れる女性
    • 逆位置・容力欠如 ・家庭不和
      ・母親の悪影響
  14. ワンドのキング

    ワンドのキング

    この王は、善良で正直な人物であり、冷静さと情熱を合わせ持っている父親的な存在です。人に分け隔てなく接し、弱者を慈しみ、いつも相手の立場に立ったアドバイスをする事ができます。そして、自国の領民の為に、自らが先頭に立って、善政を行う良き指導者でもあります。

    • 正位置・正直 ・親切 ・誠実な男性
      ・良き指導者
    • 逆位置・偏見 ・杓子定規
      ・極端な考え方