タロットリーディング/小アルカナ解説 ソード(剣)のカード
小アルカナ解説 ソードのカード
小アルカナのカードの意味
小アルカナは全部で56枚あり、「剣(ソード)」・「棒(ワンド)」・「聖杯(カップ)」・「金貨(ペンタクル)」の4つのスートに分かれています。
それぞれが、エースと2~10の数札、ペイジ・ナイト・クイーン・キングの14枚で構成されています。
小アルカナのカードの意味は、大アルカナの意味と比べ、目先の現実的なこまごまとした事柄を指し示しています。また、小アルカナと大アルカナと合わせて78枚のカードで占うことにより、目先の現実に関する具体的な解決策を読みとりやすくなります。
剣は四元素の中では「風」に属し、トランプの「スペード」の原型です。剣は痛みや悲しみを感じさせるせいか、4つのスートの中ではあまり良くない意味のカードが多いのが特徴です。
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ソードのエース
冠を戴き、力強く手にかかげられた剣は、決断と克服の象徴です。
この王冠にくっついている草は、勝利の象徴であるヤシの樹の葉と、平和の象徴であるオリーブの葉だと言われています。
常に理性的な判断に徹する事によって、確実に勝機をつかめるというメッセージです。- 正位置・勝利 ・征服 ・達成
- 逆位置・敗北 ・決断を迫られる
・自滅する
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ソードの2
目隠しをした女性が両手に剣を持ち、バランスをとっています。
視覚を閉じておいたほうが、感覚が研ぎ澄まされる事もあります。このカードは、目の前の打算的な損得勘定や利害関係に惑わされず、心の内側で起こっている事に目を向ける必要があるという事を、告げてくれています。- 正位置・バランス感覚 ・調和 ・美意識
- 逆位置・不安定 ・偽り ・妄信
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ソードの3
心臓に見たてられたハートに刺さった三本の剣は、深い悲しみと心の傷を表しています。
このカードには、一切人物らしきものは出てきませんが、それは、これが、当事者の意思や思惑を関係なしに、単に「悲しみ」というキーワードだけを表しているカードである事を示しています。- 正位置・悲しみ ・別れ ・心の傷
- 逆位置・割り切れない気持ち ・矛盾
・混乱
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ソードの4
棺桶の中の死者は、安らかに眠り続けます。戦いに明け暮れた日々も終わり、永遠に心に平和が訪れます。我々は、ついつい忙しさにかまけて、忘れてしまいがちですが、体を休めて鋭気を養う事にも、無我夢中で働くこと以上に、貴重な学びがあったりするものです。
- 正位置・休息 ・引退 ・平和 ・充電
- 逆位置・活動の再開 ・新しいスタート
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ソードの5
力ずくでもぎ取った勝利と土地。しかしながら、奪われた人の恨みと悲しみは、勝者の心にもやがて突き刺さる事になるでしょう。このカードは、一時的な勝利を表すカードであると共に、勝者と敗者が相対的に真っ二つに分かれてしまうという事と、それによって残る禍根を表しています。
- 正位置・自分だけが得をする ・略奪
・強引 - 逆位置・敗北 ・損失
・見通しが立たない
- 正位置・自分だけが得をする ・略奪
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ソードの6
はるかなる河の向こうの島へと、希望の旅への船出です。ベールを被っている子供を連れた貴婦人は、この男にとって、守るべき存在の人なのでしょう。このカードは、今が一つの転換期であるという事、そして、この先に、新しいステージでの新たな未来が始まるという事を、示しています。
- 正位置・事態が好転する ・旅立ち
・帰省 - 逆位置・行き詰まり ・膠着状態
・スランプ
- 正位置・事態が好転する ・旅立ち
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ソードの7
敵の陣営が炊飯をしている間に、忍び込み、武器を根こそぎ奪おうとしています。男は、本来ならかなり重いはずの剣を、軽々と余裕で持ち運んでいます。このカードは基本的に、利益を得られる事を表すカードですが、自分の良心というものに忠実にあれ、というメッセージを含んでいます。
- 正位置・知略に富む ・朗報 ・作戦勝ち ・ちゃっかり者
- 逆位置・判断ミス ・露見する
・愚かな計画
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ソードの8
目隠しをされた女性が、紐で縛りつけられています。目隠しは、今現在、必要な情報量が不足している事を表していて、盲目のままヘタに動けば、沼地に足を取られてしまいかねない事を示しています。今はただ、味方が助けてくれるのを信じて、じっと待つより他はありません。
- 正位置・中傷を受ける ・非難される
・不利な状況 - 逆位置・改善 ・再出発 ・生活の刷新
- 正位置・中傷を受ける ・非難される
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ソードの9
悪夢にうなされ、夢から目覚めても、深い悲しみから、まだ覚める事ができないようです。
真っ黒に彩られたこのカードは、完全な闇を表すカードですが、闇を必要以上に恐れる事無く、じっと静かに目を凝らしてみれば、案外、ただ暗いだけでもないのかも知れません。- 正位置・悩み ・失望 ・心配事
- 逆位置・疑惑 ・本当の敵がわかる
・苦しくても立ち上がる
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ソードの10
男の体中に、10本の剣が刺さっています。これでもかというほどの仕打ちをされた彼は、もう死んでしまっているようです。悲しみも苦悩も通り越して、何も感じられなくなってしまった状態が、ここにあります。そして、夜の暗闇はまもなく終わり、朝日が昇り始めるはずです。
- 正位置・深い悲しみ ・苦痛 ・絶望
- 逆位置・一時的な成功 ・物事が好転する
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ソードのペイジ
斜めに権を振りかざして持つ、精悍な兵士は、近づきがたい雰囲気を漂わせ、敵の来襲を警戒しています。背後に立ち込めている入道雲は、突然の雨の予感を感じさせます。
決して、油断をする事なく、感覚を研ぎすましておく必要がある事を示しているカードです。- 正位置・警戒する ・機敏さ ・油断禁物
- 逆位置・スパイ行為 ・詐欺 ・裏切り
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ソードのナイト
勇敢な戦士が、馬を全速力で走らせ、いざ敵陣に乗り込もうとしています。彼には何も、恐れるものはないようです。この若者は、考えるよりもまずは行動をしてしまうような、せっかちで強引な熱血漢であり、時にそれが、不可能を可能にする事もあります。
- 正位置・情熱 ・勇敢 ・血の気が多い
- 逆位置・無鉄砲 ・反抗的 ・対立
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ソードのクイーン
右手で、まっすぐに剣を立てて持ち、左手を差し伸べている女王の姿は、誰かと対話をしているようにも見えます。左手にまかれているふさ飾りは、ビクトリア朝時代、未亡人である事を示したしるしです。女王の表情は、冷静でありながらも、どこかの悲しげな雰囲気が、漂っています。
- 正位置・孤独 ・寂しさ ・結婚への焦り ・未亡人
- 逆位置・強情 ・狡猾 ・意地が悪い
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ソードのキング
剣を片手に掲げた王は、自ら遠征に出ているのでしょうか。その目は曇りがなく、常に物事を冷静に正しく判断しようとしています。作者のアーサー・ウェイトは、「ここに登場する王は、裁判を行うものであり、殺生与奪の権利を握る立場にある」と自著でコメントをつけています。
- 正位置・権威のある男性 ・決断力
・役人 - 逆位置・残忍さ ・危険な人 ・計算高い ・破壊
- 正位置・権威のある男性 ・決断力